もともとブラック地方公務員していて病みに病み、住んでいた市街地は排気ガスや生活臭的に空気がすごく悪かったということもあって、田舎へ移住して仕事しようと決心して早数年・・・ 。
そして誰も知り合いのいない地方の田舎へIターンする前に気になったのが、やっぱりお仕事です。
田舎で仕事を考えたり調べてみると、だいたい「田舎は仕事はない」っていう書き込みや意見がチラホラ。
結論からいうと、仕事がないことはありません(確かに求人数・仕事の種類は少なくなるけど・・・)。
という感じです。
仕事辞めるにも、移住する田舎で仕事を探さないといけないので、その時に探した方法や実際に移住してみて感じた就職の状況や地元の人も声、住む場所の探し方についても紹介していきます。
田舎はどんな仕事ある?
田舎は仕事の種類や求人数は、市街地に比べると確かに少ないです。
そもそも人口も少なく(自分の住んでいる1つの行政地区自体が6000人くらい)、その上高齢者の数の割に働き盛りの中年層の数もかなり少ない割合です。
というわけで、自然や田舎、地域の生活、高齢者へ対応した職種が多くて人口数的に求人数も少なくなります。
「仕事ないだろうなぁ」と思いつつ田舎に移住して数年経って感じたことは、求人数は少ないけど、働ける年代と技術を持っている人も少ないので、街の求人情報誌や役場の仕事案内は常に求人募集状態です。
田舎町に住み始めてから、自分や奥さんにも「今働いてみない?」という声も結構かかります。
それでは田舎町に住んで実際に感じた、仕事の種類や状況について具体的に挙げていきます。
老人ホーム、デイサービス系でお仕事する
高齢者の方が多いので、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、デイサービス施設がある程度人口がいれば必ずあります。
社会福祉士や介護支援専門員など、介護に関わる資格が必須なんじゃないかなと思いますが、だいたいこのような施設には有資格者がいて管理の立場にいるので、必ずしも資格が必要というわけではないです。
なんで事務や運転要員としての求人も十分ありました。もちろん有資格者の人はいつも不足状態でしたので、持っている人は特に有利です。
法人化している農家系会社でお仕事する
田舎では土地柄的に農家を行っているところが多く、自分の住んでいる田舎でも農家オンリーにやっている個人や兼業農家、農家専用なのか自家用に作っているのか判断できないところ含めてたくさんあります。
その中でも、各農家が集まって株式会社○〇みたいに会社として農業生産をしているところや、独自の有機栽培をブランドと売りにした一つの農家さんが会社を起こしているところもありました。
ここでは実際に正社員として求人募集をしていたり、正社員でなくても事務員やパート的な役割で求人募集を常に行ったりしています。
僕も今の仕事を選ぶまではこの仕事にしてみようと割と本気で考えてましたし、田舎で農業をやってみたいという方にはぜひ調べておいた方が良いと思います。
地元の特産品や生産物を加工して作っている会社でお仕事をする
田舎では、その地ならではの特産品を扱っているところが多く、これらの特産品やその地で採れた野菜等を加工して販売している企業もあります。
自分の町だと、柿を干し柿にして特産のお菓子やブランド品として販売している会社があります。
あとモチ米も取れたらお餅を作ってお店や道の駅に卸したり、清流のアユを日持ちすように加工しています。
仕事の関係でこの企業へ行くことがあったのですが、やっぱり正社員や働く人を求めていました。
この田舎の地をおばあさま方は超元気なので、80歳くらいにもかかわらずパワフルに加工作業に従事してます。
ただ、事務的に統括できるような正社員人材や、元気なおばあさま方といってもやはり年齢的限界もあるので若い方の求人も行っているようです。
調理関係の仕事をする
調理関係の仕事も多いです。主には老人ホーム系や保育園や小学校などの教育施設、その他会社食堂など調理が必要な場所です。
これも調理師の免許が必要にも思えますが、これも役割によって必要かどうかが変わります。
調理師は、食材の調理に携わる人が必要な資格になります。
なので調理師の方が作った料理を盛り付けたり、配膳したり、食器の洗浄とかのその他の調理以外で必要作業に資格は必要ないです。みんな資格を持っているものだと思っていました。
自分の妻も調理師の資格を持っていますが、資格を取る以前は盛り付けや配膳のような作業に従事していました(今は育児に専念してもらっています)。
大きめの施設では調理スタッフとして求人あるのでチャンスですね。
ただ学校給食の場合は、配膳とか子供たちがやるので、基本調理に専念する給食業務は調理師は必要になりそうです。
工務店系や町に根付いたお仕事をする
田舎に限らず市街地含めて色んな場所にありますが、昔から地域にも根付いている工務店、瓦屋さん、畳屋さん、個人のガス販売や設置関係等のお仕事があります。
これらの仕事は家族経営しているところも多いですが、規模の大きい物になってくると社員募集をしているところも多く、求人も行っています。
家族経営や規模の小さい所になると情報を仕入れたり、入るのは結構難しいところがありますが、求人をしていないというわけではありません。
逆に割と規模の大きい所は、良い人材(やる気を持っている人)を求めていても土地柄的になかなか知ってもらえず、マイナビ等の求人サイトへ高いお金を払ってもいい人に中々巡り合えないと、実際に話してくれた社長さんもいます。
このような企業も多いので、アタックしていみるのもチャンスかもしれません。
役場のお仕事をする
各町には必ず役場があるので、ここでの求人情報を調べて応募するのも一つの手です。
ただ、田舎の人口も少なくて、定年退職や人員の欠員の時に求人されるのでなかなか新鮮な情報を仕入れたりすることも難しいかと思います。
もし役場関係で働くとなれば、実際にその土地に住んでみて色んなこと情報を仕入れてネットワークを広げると、欠員の話を聞いたり、何かしらのお仕事のお話が耳に入ったりします。
僕の場合だと、移住して1年半くらいの時に、仕事の合間でも良いのでコレコレの業務に参加してくれない?という話がありました。
参加する回数少なくて、費用も平均的なものでなかなか良いなぁと思いましたが、その時は他にやるお仕事があって難しそうなので「申し訳ありませんが・・・」とお断りさせて頂きました。
やっぱり近くにいる人の方がフットワークが早いので、こういった情報が入りやすいです(※自分の地域であったことなので、他の場所ではまた違うかもしれません)。
観光協会系の地域活性化を目指したお仕事をする
各市町村には、その地の観光資源を色んなお客さんに来てもらえるように情報発信やしたり、行事の企画や運営を行う観光協会があります。
観光協会という名前でなくても、地域商社のような観光や事業の活性化を目的とに、行政から委託されて事業を行う半行政的な役割を担う場所です。
ここでも同じくネット上で求人が求められるの時があるので、問い合わせしてみると良いです。
僕も現在この機関から発注を受けてお仕事を一緒にさせて頂いています。
地域おこし協力隊になる
各市町村では、地域おこし協力隊として給料を得ながら、地域の活性化や仕事の従事して、3年後に地域の住民として起業へ繋げます。
地域おこし協力隊を通して、3年間の実績を生かして観光協会系に努める人もいれば、自分で飲食店や地域のふれあいの場所を作る事業に携わる人など様々です。
僕は地域おこし協力隊に入らず起業しましたが、移住する上で地域おこし協力隊になる人は多いです。
実際に協力隊の任期を終えて起業する人とも何人ともお会いしていて、時には仕事させて頂いてます。
実際に町に住んでみると、前は地域おこし協力隊だった、今まさに協力隊として働いているという人に出会います。
地域を知って、人と触れ合って新しく仕事を始めたり、任期終了後に行政関係はじめ色んなところへの仕事へ繋がるのも、この協力隊の経験が大きいと個人的に感じます。
料理店や宿泊ホテルに勤めたり、起業したり。
田舎といえど、場所にはよりますが飲食店や宿泊施設があります。
自分の住んでいるところは観光出来る場所があるので、宿泊施設や飲食店が近くにありますし、観光地が無くても工事関係でしばらく間泊りがけで利用する人も多いです。
規模が大きい場所だと、もちろん宿泊施設で働いたり、個人の飲食店でも働く人を求めていたりします。
他にも、田舎の古民家や空き家を利用して宿泊施設や飲食店として個人オーナーとして開業・起業する人も多いです。
僕の住んでいるところでは、市街地でカニ料理店で修業して、古民家で予約制のお店を個人オーナーで開いている人もいます。
個人的に資金の融資や調達を行って始める人もいれば、地域おこし協力隊の任期満了後の事業スタート資金として行政から補助してもらいながらお店を開く人も多いです。
その点においても、地域おこし協力隊というのは地域に馴染んだり、起業を考える上も結構有利な制度かもしれませんね。
WEB作成・コンサルティング業務を行う
これは、今も自分が行っている仕事です。
空き家バンクで1階平屋建ての古民家を見つけて、一部部屋を事務所にして個人で起業しました。
飲食店や宿泊施設を開いてたりする上での保健所や資格的な絡みは一切なく、青色申告で事業として届け出ました。
基本パソコンや机イス、カラープリンターなどの基本的に家でも必要な物と、インターネット環境さえあればどこでも行うことが出来ます。
初期投資や面倒な手間は、事業を個人で行うことを考えたらかなり楽で少ないです。家とか除いて最小限に済ませるとしても10~30万円くらいで済みます。
僕の住もうと決心した田舎は、5年ほど前に全地域で光フレッツが入ってネット環境が整ったということも移住を決めた一つの理由です。
ちなみに、田舎だと主の携帯電話のキャリア【docomo】【au】【ソフトバンク】、これらのキャリア回線を利用した格安SIMの電波環境としては、どこかの回し者ではなく、docomoが一番電波が入ります。
住んでいる場所によっても違うかもしれませんが、山あいや山奥に実際に行ってみてもdocomo回線は電波が入り、その他は圏外かアンテナ1本とかです。
他に町に住んでいる人に聞いてみても「docomoが電波入るよ」の声大多数でした。
あと田舎だと、インターネットのホームページを持っていない事業所もかなり多く、飲食店ですら持っていない現状。さらには競合している会社も1件だけで、コンサルティングを行っているのは自分だけでした。
田舎に住んで事業を始める上で、Web制作やコンサルティング事業を始めるのは他の競合が少ないという点でもかなり有利で、金銭的に失敗はないと思うので自分的にはかなりチャンスかと思います。
田舎での仕事募集の探し方
仕事募集の探し方や
ネットで仕事情報を検索してみる
ネットで「移住したいと考えている町 求人 仕事」のようなワードで検索して求人情報、採用情報を探します。
この検索で、各企業の求人情報を載せているページや、ハローワークのページ等求人に関するページが上位に表示されるので、だいたい概要も調べることが出来ます。
多くの人がこのネット検索経由で情報収集を行っていると思いますが、参考までに。
ただ、役場や観光協会等の募集に関しては、他の求人情報サイトに載っていないことや、詳しく書いていないこともあるので、専用ホームページを閲覧した方が正確かもしれません。
役場での貼り出し募集を見たり聞いてみたりする
各市町村の役所・役場には求人に関する情報が、専用の掲示板に張り出されていたりします。
今タイムリーでほしい求人情報や、他にどんな仕事があるかも見れますが、これらも役場専用のHPで基本確認できます。
実際に役場に掲載されている町内の求人情報であれば、現状について担当窓口で詳しく聞けるかもしれないので実際に聞いてみたり、電話で申し込んでみるのもひとつありかもです。
ハローワークで尋ねてみる
基本的な仕事の見つけ方ですが、ハローワークに行って実際に地域の仕事情報について聞いてみるのも一つの手です。
いきなり言って担当の人へ確認するよりも、一旦ハローワークのHPから目星の仕事があるかどうか調べて、行った方が効果的かもしれません。
その地域の人に聞いてみる
これはそもそも住んでみたい地域に知人がいたり、実際に住んでみた場合に可能ですが、ここからの情報はやっぱり強いです。
その知人が働いているところが求人をしていたら、その知人紹介になるだけである程度の信頼感を獲得出来ていたりするので、採用への進み方も断然違います。
このケースは少ないのですが、もし先にその地域に住んでみたり、知人がいるという場合には頭の中に留めておいても損はないかと思います。
田舎での住居はどうする?
田舎で実際に移住して住んでみたり、その土地を知るためにもお試しで住んでみるにも、住居が必要です。
僕はいきなり空き家バンク一択で住む場所を見つけて引っ越しをしましたが、住んでみてから知った田舎での住む場所の選び方や方法についても紹介します。
アパート系に住む・・・けど少ない。
一軒家に住む以外でまず引っ越し場所として考えるのが、アパートや賃貸住宅系です。
僕は空き家バンクで見つけた物件が良くてすぐ選んでしまいましたが、だいたいはこの賃貸系の物件を探す方法がまず一般的だと思います。
一般的なのですが・・・実際のところ自分が市街地に住んでいた時にはごろごろとあったアパート、マンション系は思っていた以上に少ないです。
田舎の中でも住宅が密集しているところにはありますが、そこから離れた場所には無いか、実際に期待はできないと思います。
しかし人口が少ない分部屋が空いている可能性も高いので、その地域にあるアパート系を探して聞いてみましょう。
市町村の運営する住宅に住む~県営・市営・町営住宅~
アパート以上の現実的な住居の見つけ方としては、市町村の運営する県営・市営・町営住宅を探すのが良いと思います。
あくまで僕の地域で見て感じた限りですが、こっちの住宅の方が多いと思います。
そして住む場所ですが、市街地だと人口も多いので4階建てかたさらに階数の多い集合住宅が多いですが、田舎だとそれがありません。
3階より高い建物をみることがほとんどない・・・
というわけで、市町村の運営する住宅は2階建ての一軒家、1階平屋のタイプがほとんどで、一軒家タイプは隣の家とも離れていたりします。
一軒家を借りる感覚です。
なので今までその地域で生まれ育った人が、結婚を機に一軒家町営住宅に住んだりしています。
話を聞いてみると、比較対象は無いからわからないが、嫌なところとかは無いらしいです。
賃貸費用も年収や世帯所得に応じて変わりますが、1万円から高くても5万円くらいが平均値にようですね。
各自治体に入居の申し込みや審査がありますが、田舎では自治体の運営する住宅は市街地と比べてオススメだと思います。
空き家バンクを利用する
空き家バンクの流れを簡単にいうと、住居を売りたい人と買いたい人とを役場が仲介してネットに住宅を掲載したり、空き家を買いたい人にどんな住居か同行して見せてくれたり、今ある空き家に誰かに住んでもらえるように繋げるシステムです。
僕はこの空き家バンクを利用して購入してしまった口ですが、いきなり購入はリスキーという方も、賃貸という形で利用することもできます。
空き家バンクに登録している人のよりけりですが、中には毎月家賃を払って賃貸形式で契約してくれる人もいるので、これを利用するのが結構お得ですね。
建物状況や所有者さんとの相談にもよりますが、月に安くて5000円にところから3万円くらいのところが相場な感じでした。
田舎だと、アパートの感覚で一軒家空き家を選んでみて、そこから新たな住居や新築なども考えてみるのが割と現実的な手段の一つです。
【裏技】無料・格安で結構良い住居に住む方法
これはかなーり特殊なケースですが、実際これで行けた人のお話です。
上で紹介した役場の空き家バンクネットで紹介されている住居は、全体の空き家の数から見るとほんの一部です。
空き家バンクに登録するまでもなかったり、考え中の人であったり、空き家バンクシステムを知らない人など様々です。
知り合いの地域おこし協力隊の方は、現地の空き家バンクに登録していない人に「こっちの田舎に来てくれて、住むところ探しているなら自分の持っている住宅に住んでもいいよ~」とほぼ無料の状態で貸してもらっています。
しかも状態も良くて、自然に囲まれて探し求めていたところなのでかなり満足しているそうです。
田舎にしばらく住んで生活してみたり、仕事の関係で関わっているとこんなおいしい話も入ってきます。
空き家買う前にこの視点持っておけば良かった~と今は思いますが、当時は思いつきもしなかったので、田舎での生活を考えてる人はぜひとも参考にしてください。
良い掘り出し物件があるかもしれませんよ。
まとめ
地方の田舎は仕事は無いわけではないけれど、人口や田舎という土地柄もあって仕事の種類は市街地と比べると少ないかもしれません。
ですが働く人も少ないということもあって、求人は意外と多かったりするのでネットや現地で調べて当たってみるのもチャンスです。
既存の仕事がなければ、自分でお店を持ったり起業して新しいチャレンジする人も多いですし、Web関係は田舎関係は少なくて、実は別の他都市の業者よりも優先されたりもしますので、これもチャンスかなと思っています。
自分の住んでいる田舎で体験して感じたことなので、他の場所も同じであるとは限りませんが、田舎への仕事や引っ越し、田舎暮らしを考えている人の参考になれば幸いです。